フルーツバスケットは花とゆめで連載されていた少女漫画。2001年にアニメ化され、2019年にリメイクで再度アニメ化された。事故で母親を亡くした主人公の本田透が、同級生の草摩の一族と共に生活する話である…フルーツバスケットは花とゆめで連載されていた少女漫画。2001年にアニメ化され、2019年にリメイクで再度アニメ化された。事故で母親を亡くした主人公の本田透が、同級生の草摩の一族と共に生活する話である。
草摩の一族はそれぞれ呪いを一身に背負っている。心が凍りつき、傷ついている。
でも本田透がいるだけで氷を溶けていく。傷を守るために作り上げた鎧が瓦解していく。そばにいるだけで救い出してくれる。そんな存在だ。
まだ僕が子どもだった頃の話。
何かのテレビで「お父さんに勉強を教えて貰って絆を作ろう」といった特集を見た。自分から勉強のわからないところを質問すると、お父さんが喜んでくれるというのだ。
僕のお父さんは怒ってばかりだった。勉強のことを聞いたら喜んでくれるだろうと思った。でも漢字や計算問題だとわからなくて恥をかいてしまうかもしれない。だから工作のことを聞こうと決めた。
その日は学校があったけれど、お父さんは休みだった。授業が終わったら急ぎ足。「褒めて貰えるぞ」と思いながら楽しみに帰った。
工作のことを聞いた。
そうしたら1時間かけて怒られた。
「普段から授業を聞いていればわかるはずだ」「無駄に学校に行っているからだ」と。
そうだよ。
だから僕は聞かなくたって工作のことはわかっていた。わかっていたけど聞いたんだ。工作が得意そうだと思ったから。
・・また別の日。
僕はお母さんにプレゼントを買うことにした。
母の日の定番はカーネーションだったから花をあげることにした。
でも、花は嫌いだと言って世話をしてくれなかった。
花はすぐに枯れてしまい、捨てられた。
だから次回は「花をプレゼントしないようにしよう」と心に決めた。
そして翌年。
プレゼントを選びに行った。
花ではなく普段から使うものがいいと思った。
目に止まったのはふきんだ。
家事を大変に思ったときでも、プレゼントされた道具ならやる気がアップすると思った。
また怒られた。
家政婦だと思っているのか、と怒鳴られる。
僕はプレゼントは大変だということを学んだ。
・・僕の誕生日がきた。
友達からプレゼントを貰った。
レジ袋に包んであって、雑にセロハンテープで閉じてある。
中を見ると人生ゲームだった。
新品じゃなくて中古だ。
でも僕には関係なかった。人生ゲームは好きだったし、プレゼントしてくれた行為そのものを嬉しいと感じたからだ。
そのプレゼントをお母さんに見せた。
すると、うちのことを舐めてるんだ、と言って怒りだした。
「そんな汚いもので遊ぶな」と言って捨てられた。
プレゼントを貰ったら文句をつけて怒る。
僕が両親から学んだことだ。
そして。
プレゼントを分かちあう。
僕が本田透と、透のお母さんから学んだことだ。
『でも疑うよりは信じなさいって お母さんが言っていました 人はやさしさを持って生まれてこないんだよって 生まれながらに持ってるのは 食欲とか物欲とか そういう欲だけなんですって やさしさは体が成長するのと同じで 自分の中で育てていく心なんだ…って 疑うなんて誰にでもできる簡単なことだし 信じてあげな 透は信じてあげられる子になりな それはきっと 誰かの力になる』展開▼
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