幽遊白書というのはですね、週刊少年ジャンプの大ヒット漫画の1つとされているんですが、それまでのジャンプになかった画期的な要素があるんですよね。それが探偵の要素です。
幽遊白書では主人公の浦飯幽助が…幽遊白書というのはですね、週刊少年ジャンプの大ヒット漫画の1つとされているんですが、それまでのジャンプになかった画期的な要素があるんですよね。それが探偵の要素です。
幽遊白書では主人公の浦飯幽助が霊界探偵として活躍するんです。それまで探偵モノで大ヒットというのはジャンプになかった。少年探偵Qは1998年ですし、人形草紙あやつり左近は1995年、草薙葵は1996年ですから。まぁ、僕の知らないところで探偵モノの漫画はあったのかもしれませんが、ジャンプで大ヒットという条件なら幽遊白書が最初ではないかと思いますね。
ジャンプ作品で言うと、ドラゴンボールの天下一武道会と、幽遊白書の暗黒武術会が比較されることがありますが、この2つはまったく違うんですね。天下一武道会のほうは、もともとがお祭りですから、会場の外には出店も出ているし、試合も少年の部と大人の部に分かれていました。言っちゃえば、町内会のこども相撲大会みたいなノリなわけです。
いっぽう暗黒武術会は大金持ちが5人の妖怪を戦わせる悪趣味な大会ですね。これは古代ローマのコロッセオに近いものがあります。コロッセオというのは円形の闘技場ですね。事実は知りませんが、大富豪が見世物を観戦するために作られたとする説がありますよね。ライオンと奴隷を戦わせて喜んでいたなんて話もあります。暗黒武術会は相手選手の死亡が認められているんですよね。天下一武道会では死亡させると即失格になりますので、やっぱり戦いに対する重みは違ってきますよね。
少し話が変わりますが、幽遊白書のアニメ版には「伊達にあの世は見てねぇぜ!」という有名フレーズがあるんですよ。次回予告のときに流れたり、ゲームの中でも使われていました。
当時の子どもたち、おそらくですけれど「伊達にあの世は見てねぇぜ!」の意味を理解していなかったと思いますね。とくに小学校低学年くらいだと、伊達に(だてに)という言葉の意味がわからないと思うんですよ。
それに文法的にも難しい。浦飯幽助は一度は死んでいますから、あの世を見たわけですよね。あの世を見たのに「見てねぇぜ」と否定している。伊達に(だてに)を使った表現を知らなければ意味がわからないんじゃないかと。だから僕としては「俺はあの世を見てきてるからな!」みたいにわかりやすいフレーズのほうが子どもたちが真似しやすかったと思いますね。展開▼
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