太平洋戦争の終わりごろ、実際にあった疎開保育園の物語です。
親元を離れた園児は53人。空襲に怯えながら、親と別れた寂しさに耐えながら、それでも生き抜こうとする子どもたちを守る保育士のストーリーです…太平洋戦争の終わりごろ、実際にあった疎開保育園の物語です。
親元を離れた園児は53人。空襲に怯えながら、親と別れた寂しさに耐えながら、それでも生き抜こうとする子どもたちを守る保育士のストーリーです。
みっちゃん先生と子どもたちが接しているだけで、そこに温かい絆のようなものを感じますし、忘れていたものを思い出させてくれます。実話をもとにしているので、ラストの衝撃展開や伏線回収などはありませんが、だからこそ真っすぐに心に響きました。展開▼
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原作は暁佳奈先生の小説です。本編は全3巻。外伝が1冊出ています。私は2018年に放送されたアニメシリーズを視聴しました。
この作品は、大陸戦争のその後を描いています。戦場で武器扱いされ、戦闘人形と…原作は暁佳奈先生の小説です。本編は全3巻。外伝が1冊出ています。私は2018年に放送されたアニメシリーズを視聴しました。
この作品は、大陸戦争のその後を描いています。戦場で武器扱いされ、戦闘人形と呼ばれていた少女が主人公です。主人公であるヴァイオレット・エヴァーガーデンは両腕を失った状態で郵便社に勤めます。自動手記人形として代筆業をし、日常の中で成長していきます。
号泣なしでは見られない作品でした。
戦争を終えた世界観の中で、人々の発するひとことひとことが、繊細なガラス細工のようでした。ヴァイオレットは感情を理解できません。それは戦争をするために適応した結果です。だから大切な関係性であった少佐から言われた「愛してる」の言葉を理解できませんでした。
自動手記の仕事は、本当に伝えたい感情を探し出して言葉にすること。面と向かって話したときには表現できないニュアンスや心の奥底にある気持ちが、手紙というメッセージになって相手に届きます。答えのない愛とはなにかというテーマを、仕事を通じてヴァイオレットが深めていきます。
自分の働きが人々のためになっていて心が動かされます。幸せに働くことのジクソーパズルのかけらを1つ、見つけたような感覚になります。
私はずっと同じ業種で働いてきました。効率的に必要なことをピンポイントで押さえられるようになり、手の抜きどころもわかっています。会社からの評価や待遇ばかりが気になってしまいますが、たまにいい出会いがあると、いまでも嬉しくなることは変わりません。相手のバックグラウンドも、何もかも知らない状態でも繋がったと思える瞬間があり、そんなときに喜びが生まれます。どんな仕事でも、そこには愛があるのかもしれません。展開▼
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序盤で主人公はクラスメイトから紙クズを投げつけられているんですが、途中から紙の中に磁石を入れるんですよ。磁石、よく持ってましたよね。小学1年生や2年生ならタイルやおはじきの授業があるので磁石を持ってる…序盤で主人公はクラスメイトから紙クズを投げつけられているんですが、途中から紙の中に磁石を入れるんですよ。磁石、よく持ってましたよね。小学1年生や2年生ならタイルやおはじきの授業があるので磁石を持ってるのはわかるんですが、その歳になってもまだ磁石を持ってきている。けっこう律儀なクラスメイトだなと思いました。モモが「だっせえな」って言うんですけど、これって磁石のことですよね。ところで、紙に包むときN極とS極のどっちを上にしたと思いますか?僕はN極を上にしたような気がしました。
モモの「だっせえな」ってセリフも普通、言います?ハッキリと言わないですよね。独り言だったら「ダサッ」くらいで終わるところを、けっこう長めの「だっせえな」を使ったんです。気になって仕方がなくないですか?
やっぱりクラスメイトも気になりますよね。磁石を持ち歩く学生って。しかも紙くずに仕込んで投げるって、まるで「俺はこのクラスに物理法則を持ち込むぜ!」みたいな意志表明じゃないですか。普通、嫌がらせだったら低レベルなものを考えますよ。消しゴムとか投げますよね。わざわざ磁力の要素を入れ込んできた。これってサイエンスなんですよ。
ここで重要なのは磁石を包んだ「紙」の存在ですよ。紙ってそのままだと、ただの紙ですけどね。磁石を包むと意味合いが変わるんです。呪術の道具っぽくないですか?護符っぽいんです。ってことはダンダダンの伏線になっていて、最終回で回収される可能性があります。展開▼
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ドラえもんは、まぁ、言わなくたって誰もが知ってる漫画・アニメですよね。これ、主要なキャラクターの名前が不思議だと思いませんか?
源静香、剛田武っていうのは、一般的にはいないかもしれないけれど日本的…ドラえもんは、まぁ、言わなくたって誰もが知ってる漫画・アニメですよね。これ、主要なキャラクターの名前が不思議だと思いませんか?
源静香、剛田武っていうのは、一般的にはいないかもしれないけれど日本的にありそうな名前ですよ。そこにきて骨川スネ夫っていうダジャレのような名前をつけてる。僕はスネ夫のネーミングだけが持つ特別性があると思ってるんです。もしふざけた名前をつけるならジャイアンだって筋肉デカオというようなネーミングでよかったはずなんです。
そうしなかった理由はですね、スネ夫だけが実在の人物イメージをトレースしてるんじゃないかと思うんです。それは、キャラクターを作ろうと思ったときに、過去に出会った人物の集合知、というか、特定の人物イメージを参考にすることはあるでしょう。ただね、スネ夫の場合だけは、その参考イメージが濃かったと思うんですよ。
スネ夫の特徴を見てみましょうか。
親がお金持ちでえばっているが本人は優秀ではない。勉強もできないし喧嘩も強くないが、強いものに媚を売って自分のポジションを確保している。
要するにね、藤子・F・不二雄先生の人生の中で、スネ夫みたいな嫌なヤツがいたんじゃないかと。その憎しみが一つ乗っかって骨川スネ夫なんて名前になったんじゃないかと僕は思います。
それと、ドラえもんの面白さというのは第1回のアニメ化で人気が出なかったところなんです。アニメスタートからわずか半年で終了していますから。大ヒットしたのはそのあとなんです。
その人気のもあいまって創刊されたのがコロコロですよね。いま30代40代の人はコロコロコミックって言うとミニ四駆とかビーダマン、ポケモン、ベイブレードの雑誌っていうイメージを持ってるかもしれないですけど、1977年の創刊時はドラえもんの漫画がページの大部分を占めてましたから。コロコロっていうのはドラえもんの雑誌みたいなもんなんです。
ドラえもんはコロコロコミックではヒーロー扱いということになります。日本人にとっては、ドラえもんにヒーローのイメージはないかもしれませんが、アメリカのニュース雑誌『Time』ではアジアのヒーローとして紹介されたことがあるんですね。
日本の当たり障りのない、典型的な通りに住んでいるヒーローだと。ヒーローとしてはあまりに庶民的なんですけれども、どんな状況にも立ち向かう覚悟を持ったヒーローだと、紹介されていましたね。展開▼
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原作は夏目友人帳の作者、緑川ゆき先生です。劇場公開アニメで45分完結なので気軽に見られます。
この作品は、6歳の女の子が森に迷うところから始まります。祖父の家へ遊びに来ていた蛍という女の子。妖怪が…原作は夏目友人帳の作者、緑川ゆき先生です。劇場公開アニメで45分完結なので気軽に見られます。
この作品は、6歳の女の子が森に迷うところから始まります。祖父の家へ遊びに来ていた蛍という女の子。妖怪が住むという言い伝えのある山神の森に迷い込みます。
森の中で青年の姿をしたギンと出会います。ギンは人に触れられると消えてしまう存在でした。
それから、夏になると蛍はギンに会いに行きます。一年に一度、織姫と彦星のように二人は同じ時間を過ごすんです。夏休みのたび、お互いハッキリとは口にしないけれど、恋の種を育ててきました。
人間と、人間ではないギンの関係性。何度も季節を巡らせるうち蛍は高校生になります。恋愛とは違った絆のようなものを感じます。
蛍火という言葉はホタルの光という意味ですが、ほかの意味もあります。小さくわずかに残った、ともしびのことです。ギンの存在は蛍火のようです。ただし、大切な誰かを見つけるまでは消えない炎です。
もしも恋の始まりと終わりが同時に訪れるとしたら。とても切なくて、そして苦味のあるハッピーエンド。
私にとっての『蛍火の杜へ』はそんな物語です。展開▼
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サザエさんというのはですね、1969年。つまり昭和44年にアニメがスタートしてるんです。
44年はアポロ11号が人類初の月面着陸に成功した年なんですね。世界的に見ると、人々の価値観が地球規模から離…サザエさんというのはですね、1969年。つまり昭和44年にアニメがスタートしてるんです。
44年はアポロ11号が人類初の月面着陸に成功した年なんですね。世界的に見ると、人々の価値観が地球規模から離れていって宇宙に広がったタイミングであると。だけど日本ではサザエさんというような一般家庭の細々としたものを国民的アニメとしてしまった。
その当時を見たらわかるんですけど見てみましょうか?
ハクション大魔王、アタックNo.1、タイガーマスク、紅三四郎、もーれつア太郎。外への広がりがないのをおわかり頂けると思うんです。紅三四郎は柔術のアニメですし、もーれつア太郎は東京の下町を舞台にしていますよね。
これっていうのは1990年代末のガラケー、いわゆるガラパゴス化ケータイに繋がってくるわけです。日本という閉じた世界の中でローカルでやっていくという。閉じられた家庭を覗き見るような、サザエさんという作品を国民的としたところに、そういう日本的な心理が強く働いていますよね。僕はですね、サザエさんが国民的になることは、1630年代に日本が鎖国をして、ポルトガル船の来航を禁止した時点で決まってたように思うんです。
そして現代の国民の意見を見たらわかりますよね。グローバル化したくないって方向性があると思うんです。それが良いとか悪いとかって話ではないんですけれども、僕はこれ、サザエさん的だなと思いますよ。展開▼
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